私の小さい頃の昭和30年代、あるおばさんが、よく、あることばを言って、笑わせてくれていた。
「遊びことば」とでも言うのでしょうか。遊び唄とでも言うのでしょうか。唄と言えるほどのメロディはないので、「遊びことば」としておきましょう。
下にそれを紹介していますが、純粋に佐柳で発生したものか、それとも岡山や阪神方面から伝わってきたものかは、定かでないが、今までのところ、私は、他では聞いたことがない。
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いきなれぼんぼ 生きたら逃がすぞ 死んだらたいて食ぅぞ
☆・生けていた小さな魚が弱って死にかけていたとき、海へ連れていって、しっぽを持って海水でジャブジャブしながらこ の言葉を言うと生き返るという。 (おまじないのことば)
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おじのこき なんぼ じゅうさん ななつ としゃ まだ わかい
☆・おじのこき(ケラ)*写真、を手に持って、齢を聞くと十三と七つと答えるという。 ( 十三と九 とも )
ケラを手に握るとグローブのような大きな前足で指をかき分けようとする。その動作が人が両手指を開いて数を示
す動作に似ていることからいわれるようになったのではと推測する。
しかし、なぜ、十三と七つなのでしょう。
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さーしましょ どんでこどん 世の中 みごとにせーー
☆・祭りに、だんじりを引いたり、さーしましょ(みこし)をかつぎながら囃すことば
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庭から二階に落ち込んで 豆腐の角ですね割って
なんぞくすりはないかいな
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海に産するマッタケと やまに生えとるハマグリと 水であぶって火で練って
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あしたつけたらきにょうなおる
(*きにょう は きのう(昨日)のこと)
☆.なにげなく聞いていたら、おかしいところに気づかないまま、耳を通り抜けてしまいそうになる。 最後の明日つけたら
きにょう なおる」 で、はっきりおかしいところが見えてくる。
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つきよのばんに かじがいて みずもってこーい もくべえさん
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きん○○おとして どろもぶれ ひろいにいくのはにちようび
*.月夜の晩に 火事がいって 水持って来ーい 木兵衛さん 金○落として 土まみれ 拾いに行くのは日曜日
☆.一週間の曜日をうまく当てこんだ遊びことばであるが、金、土、日はちょっと苦しまぎれか。これも、佐柳島で発生したものか、阪神または岡山など島外から伝わって来たものなのか、定かでないが、大人から教えられてではなく、男の子たちの間で、言って遊んでいた。
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いっかくにかく さんかくしかく しかくはとうふ とうふはしろい しろいはうさぎ
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うさぎははねる はねるはかえる かえるはあおい あおいはばなな ばななはむげる
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むげるは〜〜〜・・・・〜〜〜は立てる 立てるはえんとつ えんとつはくろい くろいはどじん
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どじんはつよい つよいはきんたろう きんたろうはあかい あかいはざくろ
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ざくろはわれる われるは〜〜〜〜
☆・たぶん、男の子だけが言って遊んでいたのではないでしょうか?最後までためて最後に力をこめて「割れるは〜〜」
で、どーっと笑うのである。当時、バナナはなぜ青いのかずーっと不思議に思っていた。
社会に出て神戸市の港湾関係の仕事をしていて、バナナは青いうちに輸入するものと知って謎が解けた。因みに黄色く
色づいたバナナは輸入禁止品である。
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